職業「探偵」リアルな探偵の仕事を解説

浮気調査中の探偵

「探偵になりたい」「探偵に興味がある」と、HAL探偵学校には多くのお問い合わせをいただく。「本気で探偵になりたい」という人もいれば、「副業で空いている時間にやりたい」と軽く考えている人もいる。

また、「探偵の仕事が自分に務まるのか見極めたい」「探偵という仕事の内容をまずは知りたい」という、自身の将来的の判断材料にしたいという人もいる。探偵学校に入校を考えている人の目的は実に様々だ。「探偵を仕事にしたい」と考えている人に向け、知っているようで実はわかっていない、『リアルな探偵の仕事』を独自に解説する。

探偵の仕事とは?

「依頼人からお金をいただいて、依頼人に代わって依頼人が知りたい情報を調べて提供すること」これが答えだ。これは、平成18年に施行された探偵業者を取り締まる法律『探偵業の業務の適正化に関する法律』の第二条(定義)の中に明確に書かれている。そう、『探偵の仕事は、法律で定義されているのだ。』ちなみに、この「探偵業の業務の適正化に関する法律」は、探偵に興味がある、探偵になりたいという方は絶対に知っておかなければならい法律だ。

探偵の仕事の内容

浮気の証拠

探偵の仕事の基本中の基本は「尾行」と「張り込み」だ。「尾行」は特定の人(不倫している当事者や、その不倫相手など)の後を追うことで、「張り込み」は特定の場所(自宅、勤務先、ラブホテルなど)を監視することをいう。しかも、途中でバレてしまうことも、怪しまれることもなく、知りたい情報が得られまで続けることができなければならない。不倫調査だけでなく、行方調査(家出人の人探し調査など)であっても、この「尾行」と「張り込み」は必須だ。特に不倫調査の場合、90%がこの「尾行」と「張り込み」をしめる。

「尾行」といっても色々な場面に遭遇する。通勤ラッシュで多くの人がごった返す新宿駅もあれば、誰一人も歩いていない深夜の住宅街もある。また、「張り込み」も、多くの人が出入りする六本木ヒルズもあれば、閑静な一等地の高級住宅街もある。探偵側が場面を選ぶことはできないので、地図アプリなどで事前に確認するなどして、あらゆる場面を想定して準備しておかなければならない。

探偵の1日

配偶者の不倫調査の場合、依頼人の自宅から始めるのが一般的だ。出社する日常であれば、朝7時くらいから調査を始めるのが通常だ。ゴルフや出張などといった事前情報があれば、早朝の4時ということだってある。だから、「朝が苦手で起きれない」という人は、まずもって探偵には向いていない。

何事もなく会社に出社したら、仕事をしている時間帯は一時的に調査をやめて(これを解除という)して、仕事終わりの時間にあわせて調査を再開することがある。だが、基本的には丸1日ぶっ通しで調査を行うことになる。居酒屋、バーなどを転々とされたら2軒目、3軒目ということだってザラにある。1日中尾行をして、「やっとラブホテルに入ったか」と思ったら深夜の1時だった、なんてことも日常だ。労働時間に配慮し、途中で調査員を交代してくれる探偵社もあるが、外注契約の調査員の場合は、同意を得た上で、交代することなく、次の日も同じ調査員で行うこともある。

よく考えていただければわかるが、調査の対象者がプライベートで不倫相手と過ごしている(遊んでいる)ところを証拠として残すのが探偵の仕事だ。だから朝早く、夜遅くなるのは仕方のないことなのである。

探偵の年収

探偵の年収イメージ

探偵を仕事にしたい多くの人が知りたいのが、「探偵の給料はいくらなの?」「探偵の収入はいいの?」ということだろう。日本の探偵は、民間の会社に属する従業員か、独立する個人事業主のどちらかなので、給料や報酬は会社によって様々である。また、会社に所属していても、雇用形態によっても違ってくるだろう。正社員の場合は、給料として毎月決まった金額が支払われるが、外注契約をしている個人事業主の場合は、時給や日給として、働いた分だけ支払われることになる。

支払われる基本給や時給などは、それぞれの会社によって額の決め方が異なるので一概に言えないが、20歳代の正社員の調査員の場合、平均して年収350~400万円ほどだろう。月にすると30~35万円ほどではないかと思う。この金額が多いか少ないかは、個人の感覚によってしまうので何とも言えないが、手厚く給料を保証してくれる会社もあれば、シビアな条件で雇用している会社もある。

一方、時給で支払われている個人事業主の場合、平均して時給2,000~3,000円ほどとなる。金額は個人のレベルやキャリアによって決まってくることになるので、できるだけ高額を目指すのであれば、しっかりとしたキャリアを積み重ねる必要がある。

探偵の仕事に向いている人

どういう人が探偵の仕事に向いていのか、その答えは一つしかない「ウソをつかない、ごまかさない人」これだけだ。もちろん、センスやテクニックも重要ではあるが、現場で経験を積み重ねていくことで、ある程度はクリアできる。だが、調査員が持っている人間性は、どうすることもできない。現場で起きていることは、現場の調査員だけにしか見えていない。だから、現場の調査員から「こうでした」と言われると、信じるしかない。もし、聞かされた「こうでした」がすべてウソだったら、依頼人にウソの報告をすることになる。また、調査員がおこした自らのミスを「なかったことに」ごまかされたら、次に調査に入った調査員に大きな負担と迷惑がかかる。「ウソをつく人」「ごまかす人」は、会社の信用を下げることにもなるので、最も探偵に不向きな人だ。

HAL探偵学校の特色と役割

HAL探偵社東京本店エントランス

「探偵を仕事にしたい」と考えている人なら、『探偵学校』という言葉を一度は目や耳にしたこがあるだろう。探偵学校とは、調査員の育成や、新規の開業支援を目的とし、民間の探偵社が独自のカリキュラムに則って運営している。HAL探偵社も『HAL探偵学校』を独自に運営している。HAL探偵学校の方針は、ほかの探偵学校と大きく異なる。決まったテキストをなぞることも、決まったカリキュラムだけを淡々と行うこともしない。『受講生の目的や知りたいことにあわせて講義を行う』つまり、『受講生一人ひとり、講義の内容がまったく違う』のだ。本気で探偵の仕事につきたい人もいれば、スキルを身につけて、自分でパートナーの調査をやりたい、という人もいる。また、自分自身に探偵が務まるのか判断したい、という目的の人もいる。『人それぞれ目的が異なるのに、講義の内容が同じというのはおかしい』というのがHAL探偵学校の方針だ。

探偵は法律と条例を理解しておかなければならない

HAL探偵学校の初回の講義は、どなたであっても、必ず「探偵業の業務の適正化に関する法律」を中心とした、探偵業に関わる法律と条例を知っていただくことから始まる。その理由は、調査を行っていると、判断に悩む様々な場面に出くわすからだ。例えば、私有地を理解していなければ「不法侵入」となり、調査がバレていることに気づかず尾行を続ければ「つきまとい行為」となる。「不法侵入」は刑法で、「つきまとい行為」は条例違反でアウトとなる。このように、法律と条例を理解していなければ、依頼人に迷惑をかけるだけでなく、自らの身だけに限らず、勤めている探偵社だって守ることもできない。それだけ、法律と条例を理解しておくことは、探偵にとって重要なことなのである。

探偵が知っておくべき法律と条例

探偵が知っておくべき法律のイメージ

探偵を仕事にするなら、最低限、知っておかなければならない、法律と条例をまとめてみた。これらの法律と条例に抵触しないかを、調査を行いながら、自ら判断しなければならないのだ。ちなみに、HAL探偵学校では、探偵に必要な法律と条例を完全に網羅するので、探偵を仕事にしたい人はぜひ受講してほしい。

探偵の仕事の将来性

『探偵の仕事は永久になくならない』これはキッパリと断言できる。どれだけAIやテクノロジーが発達しても、配偶者以外の人を好きになってしまったり、カラダの関係を持ってしまうことは、人間の感情によってもたらされる。「不倫は悪いこと」頭ではわかっていても、心(感情)の暴走を止めることはできない。一方、不倫をしているパートナーと不倫相手に対し、「許せない!制裁を与えてやる」と、探偵社に調査を依頼する人もまた、人間が持つ感情によるものである。この人間の感情がなくならない限り、探偵の仕事は永久に存在するのである。

では、職業として、どのくらい続けることができるのだろうか。やろうと思えば、何歳(いくつ)になってもできるのが、探偵の仕事の大きな魅力だ。70歳でバリバリ現役の相談カウンセラーもいる。探偵の仕事には、年齢にあわせた様々な役割がある。例えば、依頼人の悩みを聞く営業職(カウンセラーといっている会社もある)の場合、結婚も離婚も経験していない20歳代の人より、色々な経験をしてきた年配者の方が説得力がある。一方、現場の調査員は、当然ながら、若い人の方が体力的に有利となる。ところが、行方調査や信用調査など、聞き込みを主体とする調査の場合だと、ある程度の年配の方が、答える側の不信感を下げることができる。探偵の仕事は、年齢にあわせた役割があるので、将来性のある仕事だといえるだろう。

探偵の仕事の魅力

探偵のイメージ

なんといっても『社会貢献』だ。人の悩みに寄り添い、問題の解決にたずさわる、個人の最たるプライバシーにかかわる唯一無二の仕事だ。探偵を頼らざるを得なくなった人は、何かしらの問題を抱えている。自分の力ではどうすることもできない問題だから探偵に依頼する。そして、依頼人のパートナーとなって、その問題の解決に全力をそそぐ。「あなたたちにお願いしてよかった」こう言ってもらえること、これこそが探偵の仕事の魅力だ。

まとめ

「探偵を仕事にしたい」「探偵を職業にしたい」と本気で考えている方は、ぜひ、HAL探偵学校を受講してほしい。本格的な調査員の育成コースから、お試しコースまで、お一人おひとりの目的や知りたいことにあわせ、リアルな探偵の知識を得るための、最適な講義を行っている。